犬の歯周病のおはなし② 〜歯周病だと何が起こる?〜2019年01月15日
前回は犬の口のニオイについておはなししました。
今回は歯周病になるとどんなことが起こるかおはなししたいと思います。
そもそも歯周病って何でしょうか?
歯周病は歯肉炎と歯周炎の2段階に分類されることが多いです。
重症度は歯肉炎<歯周炎です。
歯周病菌は歯を支えている骨を溶かしていきますが、それがまだ起こらず、歯肉だけに炎症がある状態が歯肉炎です。
歯肉炎は歯垢中の細菌によって引き起こされますが、治療とお家でのケアで治すことができます。
一方、歯周炎は歯肉炎がより進行した状態で、歯を支えている構造に炎症が起こります。
溶けてしまった骨は基本的には再生しないので、歯がぐらついて抜けてしまうこともあります。
歯周病が進行するとどういった症状が現れるでしょうか?
・口臭がきつくなる
・歯がぐらついて、抜けてしまう。ぐらついて痛くてご飯が食べられない。
・骨を溶かす膿の管が頬の皮膚まで貫通して出血、腫れる(外歯瘻)
・膿の管が鼻腔まで貫通し、慢性的な鼻炎になる(口腔鼻腔瘻)
・顎の骨が溶けて骨折する(小型犬に多い)
・人間同様、腎臓病・心臓病・肝臓病の原因になる(歯周病菌が悪さをする)
歯周病はお口の中の問題だけではなく、全身性の病気も引き起こします。
たかが歯と思わないで、しっかりとケアすることが重要です。
次回は、歯周病の治療法についておはなししたいと思います。